発ガン予防効果
日本酒に含まれるアミノ酸、糖類といった低分子量の成分に、ガン細胞の萎縮・壊死を示す効果があることが判明しました。
美容効果
米麹に含まれるコウジ酸は、細胞の老化を防ぎ、活性化する作用を持つ物質として注目を集めています。実際に化粧品、育毛剤などに使われるようになっています。コウジ酸は、シミやほくろの原因になるメラニン色素の生成を抑える働きがあるため、美白効果が期待できます。しかも保湿効果もあるため肌はしっとり。
血管拡張作用
アルコールが分解されてできるアセトアルデヒドに血管を拡張させる作用があることが確認されました。さらに酒類の中でも日本酒に特に多く含まれるアデノシンは、ノルエピネフィリンによる血管収縮を阻止する作用があります。
ストレス、肩こり、冷え性、偏頭痛などの改善につながるはずです。
高血圧への効果
生活習慣病の中で、「高血圧」は狭心症や心筋梗塞など心臓疾患や、脳溢血など脳疾患の重大な原因となります。
高血圧の患者は、アンギオテンシン変換酵素の活性が強くなりすぎているのですが、この酵素を阻害するペプチドが、日本酒から見いだされています。これらは、アミノ酸が2から5個つながったペブチドで、高血圧ラットに与えると血圧が下がることが確認されています。
骨粗鬆症への効果
骨粗鬆症とは、「骨の量の減少と構造の異常により骨の度が低下し、骨折の危険率が増加した状態」と定義されています。
骨基質の分解に大きく関与している、骨タンパク質分解酵素カテプシンLの阻害物質が、日本酒に含まれています。
保温・保湿効果
日本酒は昔から湿布薬、入浴剤(酒風呂)、痛み止めや美容薬として使われてきました。日本酒には体を温めたり、血行をよくするなどの保温効果や、肌をしっとりとさせる保湿効果があることが確かめらています。
糖尿病への効果
糖尿病は脂肪の合成に比べ、分解が上回る病気のことをいいます。
よく知られているインシュリンは脂肪の合成を進め、分解を抑えるホルモンです。逆に、アドレナリンは脂肪の合成を抑え、分解を促進します。
日本酒には糖尿病の予防や治療に役立つ成分が含まれることが解明されつつあります。 酒粕を水で抽出した液には脂肪の分解を抑制するインシュリン様の物質が存在することが、明らかになっています。
健忘症への効果
老人性痴呆症はアルツハイマー病と脳血管性痴呆の2種類に大別されます。脳血管性痴呆は脳梗塞や脳内出血、くも膜下出血などです。
健忘症や痴呆症の患者の脳内では、プロリルエンドペプチダーゼという酵素の活性が亢進していると報告されています。この酵素の働きを弱めれば健忘症や痴呆症の予防や治療が期待できます。
このプロリルエンドペプチダーゼを阻害するペプチドが、日本酒から見いだされています。
老化防止への効果
日本酒にはフェルラ酸という抗酸化作用を持つ物質が含まれています。
抗酸化作用とは、老化の要因とされる活性酸素を消去することをいいます。活性酸素というのはひじょうに反応性が高い酸素で、人に対して老化や発ガンなどの悪い作用を与えますが、一方、体を防御する作用もあり、両刃の剣ともいえます。一般的によく知られている抗酸化作用を示す食品としては、ゴマ、コショウ、お茶、ブロッコリー、ほうれん草、ピーマン、イチゴなどがあります。また、フェルラ酸は過酸化脂質の生成を抑制すると考えられます。
日本酒を適量飲酒することにより、体の中で起こる脂質過酸化反応を抑制し、体を守ることができるのではと期待されています。 酒を適量飲んでいる人に長寿の人が多いのは、酒に抗酸化物質が含
まれていることに起因するのではないかと推定されています。
その他
- 抗うつ病
(清酒酵母のS-アデノシルメチオニンの効果) - 精神安定効果 (エチル-4-ハイドロキシン酪酸の効果)
- コレステロール低下作用
(水不溶性繊維と水可溶性繊維、イノシトールの効果) - アレルギー抑制
(免疫グロブリンの生成のみを抑制するエポキシコハク酸誘導体の効果) - 抗パーキンソン病
(L-DOPA)